公安委員会の指定を受けた自動車教習所は、資格のある指導員等が配置され、コースの面積、学科・技能を勉強する教室教習車両等、道路交通法令の定める基準に適合しています。この自動車教習所の卒業者は運転免許試験のうち技能試験が免除されます。
静岡県内には42校ありますが、名称は自動車学校・ドライバーズスクールなどです。
毎年、新規免許取得者の約95%に当たる人たちが指定自動車教習所を卒業しており、初心運転者教育機関の中核をなしています。
指定自動車教習所では、卒業前に技能検定を実施し、合格者には、卒業証明書を発行し、それによって運転免許試験のうち、技能試験が免除されます。 事実上公安委員会に代わって技能試験を行っていることになり、わが国の運転免許制度を民間側から支える役割を果たしています。
このため、指定自動車教習所は公安委員会の指導監督を受け、技能検定員は「みなし公務員」とされて、職務の公共性が強く求められており、これに応えています。
道路交通法令の定める人的・物的及び運営の各基準に適合しています。
- 人的基準
法令上の資格要件を備えた管理者をおくとともに、法令上の資格要件を備え、公安委員会の審査に合格した教習指導員・技能検定員を配置しています。 - 物的基準
コース敷地の面積が8,000平方メートル(二輪専門の教習所は3,500平方メートル)以上あり、コースの種類、形状及び構造が法令に定める基準に適合しています。
技能教習及び技能検定を行うために必要な種類の自動車を備えています。
学科教習を行うために必要な建物その他の設備、機材を備えています。 - 運営基準
教習は、所定の教習課程表に基づいて、法令に定める教習方法、教習時間の基準に適合するように行っています。
例えば、新規に普通自動車免許を取得する場合は、学科教習26時限、技能教習34時限を行うことになっています。
国民皆免許の時代、国民にとってなくてはならない自動車運転者の養成を行う施設で、わが国の自動車運転免許制度の一翼をになっている、公共性の高い教育機関です。
このように、公共性と企業性を併せもっています。
数々の社会的役割を果たしています。
- これまでに多数の自動車運転者を養成し、わが国の自動車交通の安全に寄与してきました。これからも、その役割を果たしていきます。
- 公安委員会の指定や委託を受けて、初心運転者講習等をはじめ免許取得時講習、高齢運転者講習を行うなど法令に定める公的業務の一端を支えています。
- 教習所の持つ施設、機材、知識、技能を活用して、「教習所の一日開放」やイベントを通じ、地域における交通安全思想の普及高揚に努め、「地域の交通安全教育センター」としての役割を果たしています。
- 教習所卒業者やペーパードライバーの再教育、企業等からの委託による運転適性診断・安全運転講習、高齢運転者の再教育など、県内では全校(42校)が公安委員会の認定を受け、交通安全の生涯教育に取り組んでいます。